ときえだ通信

2019年10月18日 金曜日

ゾフルーザの小児への投与について

1回の内服で治療が完了する為、話題となった経口抗インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」について、感染症学会から小児への積極的な投与は望ましくない、という提言がなされました。以下本文です。


学会トピック◎第68回日本感染症学会東日本地方会学術集会

ゾフルーザ、小児は「慎重投与」、学会が提言へ

低感受性株の出現頻度が高いことを考慮


2019/10/17

三和 護=編集委員 



日本感染症学会インフルエンザ委員会委員長を務める石田直氏(倉敷中央病院)

 抗インフルエンザ薬の使用について提言案を検討していた日本感染症学会インフルエンザ委員会は、小児へのゾフルーザの使用について「低感受性株の出現頻度が高いことを考慮し、慎重に投与を検討する」との結論に至った。委員長を務める石田直氏(倉敷中央病院)が10月16日、第68回日本感染症学会東日本地方会学術集会(10月16~18日、仙台)で報告した。

 提言案の名称は「抗インフルエンザ薬の使用について」。日本感染症学会が2011年に発表した「抗インフルエンザ薬の使用適応について」(2011年)を改訂したもので、学会理事会の承認を得たのち、正式に発表する運び。

 石田氏は冒頭、提言を策定する際の方針を説明。まず論文化されたエビデンスを前提とし、現時点で判明していることを客観的にまとめ、2011年の提言のような患者群での推奨は行わないことを原則とした。さらに、「提言は個々の医師の処方を規定するものではない」ことを明言し、「この提言を参考に医師の裁量で処方することを求める」とした。

 提言案は、基本的考え方、バロキサビル マルボキシル(商品名ゾフルーザ)、ノイラミニダーゼ阻害薬の3項目からなり、今回新たに加わったゾフルーザについては、以下の3点を提言した。

 成人については、臨床データが乏しいことから「現時点では推奨/非推奨は決められない」とし、小児については「低感受性株の出現頻度が高いことを考慮し、慎重に投与を検討する」と結論した。さらに、免疫不全患者や重症患者については「単独での積極的な投与は推奨しない」とした。

 また附記として、重症例でのノイラミニダーゼ阻害薬との併用にも触れ、「臨床のエビデンスは少ない」とした。


投稿者 ときえだ小児科クリニック

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