ときえだ通信

2017年10月 7日 土曜日

インフルエンザ予防接種が足りません!



厚労省がインフルワクチンの原則1回接種を要請

2017/10/5

古川湧=日経メディカル 

 厚生労働省は9月15日、季節性インフルエンザワクチンの供給についての通知を発出した。今シーズン使用するワクチンの製造予定量が昨年度使用量を下回っていることから、例年以上に効率的にワクチンを使用することを要請している。この通知を受けて日本医師会は9月21日、都道府県医師会の感染症危機管理担当理事宛に事務連絡を発出し、医療機関などへの周知を呼びかけている。

 通知では、13歳以上の者がワクチン接種を受ける際に、医師が特に必要と認める場合を除き、接種回数を原則1回にすることを求めている。国内で流通しているインフルエンザワクチン製剤の用法用量は全て「13歳以上の者については、0.5mLを皮下に、1回またはおよそ1~4週間の間隔をおいて2回注射する」となっており、13歳以上にワクチン接種を1回で行うことは適応の範囲内であることを強調している。

 1本に数回分の薬液量がある製品については、当日中に全て使用するなどの注意事項に配慮しつつ、効率的に使用するよう求めた。また、昨シーズンはシーズン終盤でワクチンの返品があったことから、必要以上に多量の予約・注文は行わないよう要請するとともに、今シーズンに返品を行った医療機関などは公表する可能性があると警告した。

 インフルエンザHAワクチンの2017年度製造株は5月時点でA/埼玉/103/2014(CEXP002)が選定されていた。しかし、同株の増殖効率が昨シーズンのワクチン株と比較して約3分の1と著しく悪かったため、A/香港/4801/2014(X-263)に変更。株の変更によりワクチンの製造開始が遅れたことで、製造量不足が生じたとみられる。

 7月31日時点における製造見込み量は約2528万本(1mLを1本に換算)で、昨年度の使用量である2642万本を下回っている。ただし、上記のような対策(13歳以上への1回接種など)が十分に講じられれば、昨年度と同等程度の接種者数を確保できる見込みという。

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2017年9月11日 月曜日

インフルエンザワクチン(フルミスト)の臨床情報

数年前から新しいタイプのインフルエンザワクチン(フルミスト;弱毒生ワクチン 鼻から吸入するタイプ)を実施する医療機関が増えてきました。注射ではないのでいわゆる「痛くない予防接種」と言われているものです。
アメリカでは既に数年の実績があり、今回その効果についてのレポートが出ていたのでご紹介します。昨年のブログで記したのでご記憶の方もいらっしゃるかと思います。

急性呼吸器疾患で救急病院を受診した生後6カ月以上の米国小児6879例を対象に、2013-14年に小児に使用されて効果不十分だったA(H1N1)pdm09ウイルス株を改変したワクチンの2015-16年シーズンにおける効果を検証。全インフルエンザ疾患に対するワクチンの有効性は全体で48%(P<0.001)だった。2-17歳群においては、不活化ワクチンの効果は60%(P<0.001)だったが、弱毒生ワクチンは5%(P=0.80)にとどまり、効果があるとは認められなかった。

【原文を読む】
Jackson ML et al. Influenza Vaccine Effectiveness in the United States during the 2015-2016 Season. N Engl J Med. 2017 Aug 10;377(6):534-543. doi: 10.1056/NEJMoa1700153.

結論としては、小児に関しては現在の不活化ワクチンの有効性が高いということですね。

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2017年9月 8日 金曜日

ムンプス(おたふくかぜ)予防接種の勧め

最近、話題になることが多い、ムンプス難聴に関する気になる全国調査結果です。要旨を以下記しておきます。
「この2年」でムンプス難聴336人
先進国で唯一、定期接種化ない日本の全国調査


日本耳鼻咽喉科学会(理事長 東京慈恵会医科大学名誉教授・森山寛氏)は9月5日、東京都内で記者会見を開催し、全国5565施設を対象とした初の本格的な調査により、ムンプスが流行した2015年1月から2016年12月までの2年間に、少なくとも336人が「ムンプス難聴」と診断されていたとのデータを発表した。同調査の回答率は64%とのことで、「実際のムンプス難聴患者はもっと多い可能性もある」(森山氏)。ムンプス難聴は、ムンプスワクチンで防ぎ得る合併症。日本を除く先進国では、小児への2回の定期接種が導入されている。日本小児科学会などは小児期の接種を推奨し、国に定期接種化を要望している。しかし、1993年のMMRワクチン接種の中止以来、単味ワクチンは流通しているものの、予防接種率は30-40%にとどまり、周期的な流行を繰り返している。(取材・まとめ:m3.com編集部・坂口恵)
今回の調査は、ムンプス難聴例(厚労省研究班1987年の診断基準の「確実例」を満たす症例)の聴力予後などを追跡した初の本格的な調査。ムンプス難聴の特徴としてこれまで指摘されてきた「高度難聴」「根治は困難」の実態が改めて浮き彫りにされた。

 発表者の守本倫子氏(日本耳鼻咽喉科学会福祉医療・乳幼児委員会委員長、国立成育医療研究センター耳鼻咽喉科医長)によると、全国でこの2年に診断、報告されたムンプス難聴336人のうち、詳細が得られた314人の約80%(260人)に、会話が困難など、日常生活にかなりの支障を来す「高度以上の難聴」の後遺症が見られた。発症年齢は2-3歳が最も多く、次いで6-13歳、20歳代後半から40歳くらいまでの「子育て世代」の成人が多かった。「家庭内で子供がムンプスに罹患し、予防接種歴や罹患歴のない親が感染している可能性が考えられた」と守本氏。

 調査に回答した一部の医師からは、「ムンプス難聴と診断された時点で、妊娠中であったために急性期のステロイドの点滴治療を断念せざるを得なかったケースもあった」との情報提供があったという。守本氏は「特発性の急性感音性難聴と異なり、ムンプスなどのウイルス性の感音性難聴に対し、ステロイドの全身投与が奏効することは少ない」としつつ、「医師にとっては少しでも改善の可能性があれば、同薬による治療を開始したいと考える」とも述べ、医師と患者のやり切れない状況を慮った。

やはり、危惧されたようにムンプス後遺症の難聴は少なくないようですね。定期接種化されていない感染症なのでどうしても接種率が下がる現状があります。そのことが、また感染の危険を増やしているという悪循環が考えられます。
無菌性髄膜炎で後遺症は残らないことから、相互的に判断すると予防接種を受けることのメリットは大きいと思います。

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2017年6月20日 火曜日

卵アレルギー発症予防のための新しい取り組み


アトピー乳児半年から卵を アレルギー予防で学会提言

臨床  2017年6月19日 (月)配信共同通信社

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 卵アレルギーのリスクが高いアトピー性皮膚炎の乳児について、発症を予防するために生後半年から卵をごく少量ずつ食べ始めるよう勧める提言を、日本小児アレルギー学会が16日、発表した。

 医師の指導を受けて行うことが原則で、安全のため、既に卵アレルギーを発症している場合は安易に与えないことや、まず皮膚炎を治療してから摂取を始めるべきと警告している。医師にアトピー性皮膚炎と診断されていなくても、湿疹によるかゆみがある場合はリスクがあるとしている。

 提言では、アトピー性皮膚炎のある乳児の場合、卵の摂取が遅いほどアレルギーの発症リスクが高まることなどを示した国内外の研究例を紹介。

 日本の研究では、1歳の時点で、卵を全く与えていなかったアトピー性皮膚炎の乳児では約4割が卵アレルギーを発症した一方、生後6カ月から微量のゆで卵の粉末を食べさせ続けたケースでは、発症した乳児は1割を下回った。

 小麦や牛乳など他の食品の早期摂取や、湿疹のない乳児に卵を早く与えることのアレルギー予防効果は、現状では確認されていないという。

 同日記者会見した海老沢元宏(えびさわ・もとひろ)・同学会理事は「かつては卵アレルギーの発症を避けるために摂取の開始を遅らせる指導をしていたが、それでは患者が増えてしまう。医師の他、一般の人にも広く知ってほしい」と話した。

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2017年4月25日 火曜日

インフルエンザワクチンの有効性

インフルエンザワクチンの小児での予防効果についてアメリカの研究成果が発表されたので記しておきます。

論文の概略;インフルエンザで死亡した小児は多くがワクチン未接種だったとの研究結果が報告された。米国小児科学会(AAP)が4月3日、Pediatrics誌の掲載論文を紹介した。

 研究グループは、2010-2014年の4シーズン中にインフルエンザで死亡した小児(生後6カ月-17歳)291例の記録を調査。291例のうちインフルエンザワクチンを受けていたのは26%で、ワクチンの有効性(VE)は65%と算定された。

 一方、基礎疾患のある高リスク児では、インフルエンザで死亡した153例のワクチン接種率は31%で、VEは51%。このことから、高リスクでない小児でワクチンの効果が高いことが分かった。

 この結果について、同学会は「生後6カ月以上の全ての小児に毎年インフルエンザの予防接種を推奨している現行の勧告を支持するもの」としている。

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