2021年12月14日

ゾレア®が重症の花粉症治療に使えるようになりました

重症・最重症のスギ花粉症に対して、2月~5月に抗IgE抗体オマリズマブ(ゾレア®)を皮下注射する治療(保険適応)を行うことができるようになりました。内服薬や点鼻薬等の効果が少ない方や眠気などの副作用で継続内服できない重症の花粉症患者さんが対象となります。

~概要は以下の通りです~

①対象は12歳以上で、4週間ごと(又は2週間ごと)に注射します2-5月に行います)。

②今シーズン、従来の治療法(抗アレルギー薬など)で1週間以上治療し、コントロール不良な方が対象となります(最初からゾレア治療を行うことは出来ません)。

③治療の前に、総IgE値とスギ特異的IgE値を測定する必要があります。(直近の総IgE値と体重で投与量が決まります。総IgE値が異常高値の場合や、スギ特異的IgE値がClass 2以下の場合は適応となりません)

④費用はゾレア®︎の薬剤費のみで1か月あたり、3割負担の方で約4444円〜69953円かかります(投与量・回数によって金額が変わります)。その他、受診、検査にかかる費用、同時に服用し続ける必要のある抗アレルギー薬の処方費がかかります。自己負担が高額になる方は限度額適用認定証を申請し、年収に応じた医療費の助成を受けることをお勧めします。ノバルティス社のホームページの季節性アレルギー性鼻炎コーナー( http://hajimete-xolair.jp/ )で概算費用を確認できます。
 
小児は12歳以上が適応ですが自治体によっては小児医療証などの医療費助成が受けられます。