2020年9月18日

新型コロナウイルス感染症検査の解説

新型コロナウイルス感染症を診断する代表的な検査に(1)抗原検査、(2)PCR検査、(3)抗体検査がありますが、どのように使い分けるのか解説します。

(1)新型コロナウイルス抗原検査;インフルエンザの迅速検査同様に約30分で結果が出ます。ただし、ある程度コロナウイルスが多量に存在している状態でないと検出できませんので発症後2日から9日間の間に限り検査できます。発熱や咳等の症状がある方でその期間に該当する方が対象になります。濃厚接触者等無症状の方は対象になりません。

(2)新型コロナウイルスPCR検査;体内に存在する微量の新型コロナウイルス蛋白を機械により増やす手法で検査する方法です。感染している場合は症状の有無にかかわらず検査できますので濃厚接触者はこの方法で検査を行います。蛋白を増やす時間が必要なため通常結果判明までに2日程度かかります。

(3)新型コロナウイルス抗体検査;過去に新型コロナウイルスに感染したかどうかを調べる検査です。現在の感染の有無を調べる検査ではありません。人口の何%が感染したことがあるか統計的な疫学調査に使われる検査です。