お知らせ・ときえだ通信

illusts01.png

新型コロナウイルス感染症検査の解説

新型コロナウイルス感染症を診断する代表的な検査に(1)抗原検査、(2)PCR検査、(3)抗体検査がありますが、どのように使い分けるのか解説します。

(1)新型コロナウイルス抗原検査;インフルエンザの迅速検査同様に約30分で結果が出ます。ただし、ある程度コロナウイルスが多量に存在している状態でないと検出できませんので発症後2日から9日間の間に限り検査できます。発熱や咳等の症状がある方でその期間に該当する方が対象になります。濃厚接触者等無症状の方は対象になりません。

(2)新型コロナウイルスPCR検査;体内に存在する微量の新型コロナウイルス蛋白を機械により増やす手法で検査する方法です。感染している場合は症状の有無にかかわらず検査できますので濃厚接触者はこの方法で検査を行います。蛋白を増やす時間が必要なため通常結果判明までに2日程度かかります。

(3)新型コロナウイルス抗体検査;過去に新型コロナウイルスに感染したかどうかを調べる検査です。現在の感染の有無を調べる検査ではありません。人口の何%が感染したことがあるか統計的な疫学調査に使われる検査です。

最新記事

すべて表示

新型コロナワクチンの小児接種適応を考える

現在使われているファイザー製、モデルナ製ワクチンの接種適応に<12歳以上~>が新たに追加されました。今後、中学生以上への接種勧奨が行われる可能性があることからこの問題を考えてみたいと思います。 <mRNAワクチンとはどういうもの?> ファイザー製、モデルナ製ワクチン共にmRNAタイプの新しいワクチンです。コロナウイルスは遺伝情報を有するRNAという一本鎖のウイルスで人の細胞に感染するために特有の殻

医療の進歩の功罪~気管支喘息の診断が難しくなりました~

20年前に私が横浜市民病院に勤務していたころ、毎年1人は気管支喘息の大発作で緊急入院し、「喘息」が原因でお亡くなりになった患者さんがいました。また当時夜間や休日当直をしていると毎回複数の喘息患者さんが来院され1/3程度が入院するような状況でした。ところが、今や当直をしていても喘息発作で来院される患者さんがほとんどいなくなりました(ましてや入院する患者さんは年に数人程度まで激減しています)。この理由

新型コロナウイルス 小児が軽症な理由<新しい知見>

新型コロナウイルス感染は小児や若年者では重症化が稀である、ということは分かっています。この理由として①コロナウイルスが感染するときにACEというたんぱく質を介するためこの濃度に年齢差が関係している、②類縁の軽症コロナウイルス(いわゆるかぜ症候群)に対する抗体の保持率が小児ほど高いため、それが予防的に働いている、等の報告(論文)があります。①に関しては欧米とアジアでの流行状況や重症度の差の説明にはな