top of page

お知らせ・ときえだ通信

ときえだ小児科クリニック お知らせ・ときえだ通信

mRNAワクチンの光と闇~新知見に対する考察

新型コロナウイルスワクチンの追加接種が始まり、中には4回目、5回目接種となる方もいらっしゃいます。海外では感染予防の面で効果が少ないことからすでに追加接種を取りやめた国も少なからず存在します。それと共に気になるニュースや論文の発表が見られるようになりました。例えば現在主流のBA4の2価ワクチンを接種してもBA4特異的抗体はあまり上昇しない(初期のタイプに対する抗体は上昇する)、ワクチン接種者で帯状疱疹を発症する患者さんが増えている、動物実験でマウスにmRNAワクチンを接種すると4回目、5回目接種後にマウスが死亡する、初回~2回目接種時より4回目、5回目接種後のワクチン関連死亡者の数が明らかに増えている等々です。

そこで、改めてmRNAワクチンと言うものを考えてみたいと思います。従来の予防接種と言うものはウイルスを弱らせて病原性をなくしたもの(生ワクチン)とウイルスの一部のたんぱく質を複製したもの(不活化ワクチン)を使用していました。いずれもたんぱく質ワクチンで、人にとっては異物であるため免疫反応が引き起こされ抗体が産生されます。

これに対してmRNAワクチンは接種した時点では(異物たんぱく質ではないため)免疫反応は誘導されません。人の細胞内にあるリボソームと言うたんぱく質の製造工場に行ってコロナウイルスのスパイクたんぱく質を作らせます。ここで初めて免疫反応が誘導されます。従来のワクチンとの大きな違いがここにあります。mRNAは製造工場でウイルスのスパイク蛋白質を作らせるための設計図であると考えてください。

①作られるウイルス蛋白質は自分の体内にある材料で作られるため厳密な意味では人にとって異物たんぱく質ではありません

②通常ワクチンでは注射したウイルス抗原に対してのみ免疫反応が誘導されますがmRNAはある意味全身の細胞の製造工場にウイルス蛋白質を作らせるため全身の免疫反応が強く引き起こされます(これが、コロナワクチンで発熱などの全身性副反応が強くみられる理由です)。

③未知のウイルスが出現してもそのウイルス蛋白質の遺伝情報がわかればすぐにmRNAを量産することが可能なため従来のワクチン(早くても2,3年かかる)に比べて素早い対応(ワクチン開発)が可能になりました。今回もBA5が流行して約半年で対応ワクチンが供給されました。

ではどうして追加接種で様々な問題点が出てきたのでしょうか?

♦これからの部分は私独自の考察です。

通常の免疫反応では外から侵入した異物たんぱく質に対して体内をパトロールしている免疫細胞が認識し異物除去のための免疫反応を発動させます(この細胞を免疫提示細胞と言います)。免疫提示細胞は自己のたんぱく質であることの証明である証明書(HLA抗原)を持っていないたんぱく質を非自己と認識してそれを排除するための免疫反応を開始させます。ところが、非自己のたんぱく質であっても免疫反応が誘導されないケースがあります。この代表が食物蛋白質です。人は初めて食べたものであってもそれが食物であれば免疫反応を起こしません。詳しいメカニズムは省きますが、腸から吸収された食物蛋白質は上述した証明書を持っていなくても特別に免疫反応は起こらないのです。この免疫反応の不応答を免疫寛容と言います。非自己のたんぱく質であっても本来起こるべき免疫反応を起こさないようにする上位の免疫制御機能です。花粉症の患者さんで現在行われている舌下免疫療法はこの仕組みを利用した治療法になります。当初免疫反応を起こしていた抗原に対してその後の状況によっては反応を回避する仕組みが存在しているということです。

mRNAワクチンを初回投与した時には全身性に今まで見たことないたんぱく質が大量に表れたために免疫反応は強く誘導されると考えられます。重症化や死亡を回避するための基礎免疫2回多くても3回のワクチン接種で獲得できると考えられます。ウイルス抗体は数か月で減少、消失しますが基礎免疫があると体内に記憶細胞が残っているので、新たにウイルスが侵入しても即座に免疫反応を発動できますので感染自体は防げなくとも死亡や重症化は予防できることになります。この基礎免疫は少なくとも1年以上持続します。

mRNAワクチンを4回、5回と繰り返し接種されるとどうなるでしょうか?

2つのことが懸念されます。

①上にも書きましたが誘導されたたんぱく質は自身の製造工場で産生されたたんぱく質であるため実は証明書を持っています(自己のたんぱく質であること)。そうなると免疫系は自己たんぱく質を攻撃しないよう抑制的に働く可能性が高くなります(免疫寛容の誘導)。しかも全身性にこの反応が生じると他のウイルスや細菌を攻撃する免疫システム自体を抑制することになるのではないでしょうか?帯状疱疹の患者さんが増えている原因になっているのではないでしょうか。

②免疫反応が十分に働かなくなるとmRNAによって誘導された大量のウイルススパイクたんぱく質はそのまま体内に残ることになります。免疫反応が生じないため感染時特有の発熱などの症状は起こりませんがスパイクたんぱく質の持つ細胞障害性(細胞に侵入するため細胞に穴をあける等)が疾患を引き起こす可能性が危惧されます。コロナ感染では全身での血栓症を引き起こすという特徴が知られています。処理されないウイルススパイク蛋白がこのような血栓症を引き起こす恐れはないのでしょうか?


先日のブログでも書きましたが、死亡や重症化リスク回避のためにも基礎免疫を獲得することは重要です。これは小児も含めた全年齢に言えることだと考えます。

ただし、上記の理由からmRNAワクチンによる追加接種はむしろ避けるべきだと考えます。


最新記事

すべて表示

小児のコロナウイルス感染を軽視しないでください

小児感染症の専門医が小児のコロナウイルス感染に関して重大な懸念を表明しています。 オミクロン株の流行以降小児患者さんが増えていますが、1年の間に41人もの小児(半数は基礎疾患なし)が死亡するような流行性疾患を近年我々は経験していません。またブレインフォグや慢性疲労症候群、味覚・嗅覚障害などの後遺症を訴える小児が増えてきています。大部分が軽症だからと言って軽視してはいけません。現状では少なくともイン

小児コロナウイルスワクチンに対する考え方

第7波(オミクロン株)もピークアウトに向かい患者さんも減ってきました。今後は変異株により夏冬の流行を繰り返すことになると考えられます。これはかつて猛威を振るった強毒性のインフルエンザ(スペイン風邪)が次第に弱毒化して季節性インフルエンザに変化したのと同じような過程だと考えます。既にアメリカでは毎年1回変異株対応のためのワクチン接種を行う方針になりました。コロナウイルス治療薬の開発も進められているこ

小児への新型コロナウイルスワクチンについての最新知見

12歳以上の小児に対する新型コロナウイルスワクチン接種が始まりました。接種に関する最新の知見を専門家が紹介してくれていますので転記します。 12歳以上のコロナワクチン「メリット大きい。接種後の体調管理、相談を」 三谷義英・三重大学先天性心疾患・川崎病センターセンター長に聞く m3.com編集部2021年8月18日 (水)配信 一般内科疾患循環器疾患小児科疾患耳鼻咽喉科疾患救急 先ごろ、新型コロナウ

Comments


bottom of page